このページのトップへ

「 郷土読本 ふるさと大内 」 へ ようこそ!! 

  • 大内小学校
  • 大内小学校
  • 大内小学校
  • 大内小学校
  • 大内小学校
このページのトップへ

7.ふるさとにつたわる民話

(5)みずが浴(たに)のみずち

 むかし、大内氏が山ロをおさめていたころのことじゃ。氷上にある乗福寺(じょうふくじ)の近くに、谷があってのう、その谷を、村のもんは「みずが浴」とよんで、たいそうおそれていたのじゃ。というのも、この谷には、こわい「みずち」というものが住んでおっての、ここを通る人や馬をひっぱりこんでいたんじゃ。「みずち」というのは、水の中にすんでおる「りゅう」のことなのじゃ。


ふるさと大内


 さて、このことを耳にした大内盛房(おおうちもりふさ)というおとのさまは、二百人ものすぐれた武士をえらんで、みずちをたいじするように命じたのじゃ。じゃが、それだけの武士がかかっていっても、どうにもたいじすることができなかった。ところが、盛房のむすこに弓矢(ゆみや)の名人がおっての、
「よし、こうなったら、わしがひとつたいじしてやろう。」
と、みずが浴にでかけていき、あの大きなみずちを、一矢(ひとや)でいとめたということじゃ。

 そのみずちのあごの骨(ほね)と、三まいのうろこが、今も乗福寺にあるそうじゃ。日でり続いてこまって雨ごいをする時に、このあごの骨をまつると、ふしぎと雨がふってくるいうことじゃ。それで、ほかの寺からも、雨ごいの時には、かりにこられておったということじゃ。



このページのトップへ