幕末の冬,宇多田家に元気な男の子が生まれました。この男の子は,その後の明治維新に活やくし内閣総理大臣にまでなった寺内 正毅です。



8歳まで平井ですごした寿三郎(正毅)は,母方の寺内家に養子として宮野でくらすことになりました。もともと武士の家であった寺内家をついだ寿三郎は,武芸や武術にはげみました。
 やがて,青年士官(兵隊をさしずする位)になり,明治4年の戊辰の役,翌年の北海道五稜郭の戦いなどで活やくしました。
 明治になると,政府の大切な役につきました。陸軍大将,大臣,元帥と大活やくをしました。












 
 そして,大正五年,ついに内閣総理大臣になりました。2年間総理大臣をつとめ,日本のためにつくしました。
 しかし,大正八年に,移り住んでいた神奈川県の自宅で病気のために68年間の生涯を閉じました。
 平川の人たちは,寺内 正毅のすばらしさをたたえ,正毅が生まれた上平井の宇多田家の跡地に記念碑を建て,末永く寺内公園として残すことにしました。